※出生前診断のお話を含みます。センシティブな内容につき、不快に思われる方はご覧にならないようお願いいたします。
前回の受診から2週間後、結果開示の日がやってきました。
すでに題名の通りですが、結果は21トリソミー陽性でした。
陽性の書かれた結果を開示されたときの瞬間は、一生忘れることはないでしょう。
その瞬間。
夢だと思いました。自然に現実逃避の方向に思考回路が働きました。
目を瞑り、もう一度目を開けたらこれは夢だったんだと、そうなると思いました。
目を瞑ったらめまいがしてきます。耳がボーっとして遠くなります。血の気が引きます。
多分ショックで気絶する瞬間ってあんな感じなんだろうな。その手前でした。
その後意識はなんとか保っていましたが、先生の話が頭に全く入ってきませんでした。
そしてすぐに涙は出ませんでした。やはり現実だと思えなかったから。
少し経ってから涙が出てきました。
そんな私の様子を見て、夫は自分はなんとか精神を保たなければいけないと必死に先生の話を聞き、そして私を気遣ってくれました。夫も私と同じようにショックを受けていたのに。
確かにこのような場合女性の方がショックを受ける度合いというか、その気持ちが大きいと思うのですが、私はパートナーも同じくらいのショックを受けていると思います。特に男性の場合はその後も身近にこんな話をできる人もいないと思うし、自分の中で消化するしかない場合が多い気がします。
女性の場合は、そういうことを話す場があったり(なかったりもしますが)自分の親や職場の人に話をすると、実は私も流産したことがあってね、とか。流産を連続で経験された職場の方もいました。驚くことに、染色体異常や中絶の経験があったりとか・・・そんな話が出てくることも。普段そんなこと話さないけど、経験をしている人は意外と身近にいたりして。そのように話しをすることで気持ちを消化できることもあります。全て消化できるわけではないですけどね。
さて、21トリソミーの陽性の結果を聞きそのあと私が思ったことは・・・
職場にももう妊娠のことを伝えてあるし、今更ダメになったところで、どうしたらいいんだろう。
お互いの親にも一連のことは話していなかったので、何をどう伝えたらいいだろう。
このあとどうなってしまうんだろう。中絶することになるのかな。耐えられるかな。
漠然と色々な不安が襲ってきます。
このとき、前回とは違う遺伝カウンセラーの先生が結果を伝えてくれたのですが、先生の手が震えていました。大学病院の先生でもこのような結果を開示するときは手が震えるほどなのかな。それぐらいセンシティブな内容であるし、衝撃が大きい内容です。
こちら、結果の用紙の一部です。
そして以前の記事にも書いた通り、結果開示のこの日、すでに16週に入っていました。
陽性だった場合はすぐに羊水検査を受けることとなっていたので、その説明を受けます。
私はまだ動揺が続いてましたが、夫が羊水検査についての説明など聞いてくれました。羊水検査はまた別の部屋で行うので、一度その部屋は後にします。なんとか涙をふき部屋の外に出ます。
人生が変わった気がしました。全てモノクロに見える。楽しく明るいものは消え去りました。
夫が大丈夫?と何度も聞いてくれました。大丈夫じゃなかったけど、すごく気遣ってくれて嬉しかった。
次回、羊水検査についてです。